只今!、剣から先ほど帰ってきました。
東京から馬場島までは、車で6時間。夜中走行にもかかわらず、関越道の川越から上里辺りまで連休の初日渋滞で、少々時間ロス。
5/3(水)5時に馬場島到着。移動車中1時間ぐらいの仮眠で、出発。初めての馬場島からの剣。緊張感はそんなにないが、期待値100%。
今回は、小窓尾根~三ノ窓、チンネ左稜線を登攀、三ノ窓ベース~剣のピーク~早月尾根を下るコースだった。初日の予定では
2300mのドームで終える予定が、1900m地点でタイムオーバー。K嶋リーダーの指導でイグルーを2時間半で作り上げる。私は、「テントの方が短時間で設営できるからいいのに。」とぶつぶつ言いながらスノーソーで雪を切り、ブロックを作る。1段目の基礎づくり頃は、なかなか捗らず剣の景色、赤谷尾根、剣尾根を見ながら休みつつだらだら作っていたが、4段目くらいになるとだんだん形が見え始め、俄然張り切りだし、ようやく立派なイグルーを作り上げることができた。直径5mはあったろうか。高さも真中で立ち上がってもなお天井に届かない。
ザックごとをイグルーに入れても余裕で足を伸ばすことができた。雪のブロックも時間が経過すればするほど硬く締まり、堅固なものとなった。一晩だけの寝床にしてはもったいないなあ。初めて作ったにしては、70点ぐらいか、及第点はもらえそうだね。ここでイグルー製作技術を盗み取った感あり。天井の隙間から見える星空を見上げながら6時間睡眠。
翌日5/4(木)も晴天のもと三ノ窓へ向かって出発。ニードル、ドームと進み行くが、K野さんは、高所用登攀法のため遅々として進まなくなる。2400mマッチ箱を過ぎた辺りが18:30となり、とてもこのスピードでは今日中に三ノ窓には着けなさそうな気配。ここでビバークしたいと意見したが、K嶋リーダーは、「当初目的どおり三ノ窓まで行く」という判断で、川嶋さん、moriチャン、ico☆ちゃん3人が先行し、雪洞を掘ってもらうことになった。私とK野さんは、下界の富山市、滑川市、上市町の街の明かりを見ながら、ヘッデンを点けてゆっくりと三ノ窓までの上り下りを繰り返す。1時間ごとに川嶋さんと無線で交信し、互いの状況把握をする。私は、歩いている途中で神経的なものなのか胃が痛くなってきていた。でも次の日にはすっかり忘れてはいたけれどもね。
もうヘトヘトになりながらもようやく24:40到着。そのころようやく雪洞が完成するが、5人はとても寝られないので雪洞内に女性3人、我々男性2人は、入り口外でプローブ4本を四隅の支柱にし、3:30ゴアのツェルトを引っ掛けて疲れて寝てしまう。翌日チンネ左稜線を登るつもりだったが、この時間から寝てとても早朝に起きて向かうことができないだろうなあと思いつつ眠りに入る。起床時間は特に決めなかった。
5/5(金)3:30に寝たにもかかわらず、年のせいか7:30には目覚めてしまった。寝るスペースが狭く足を折り曲げて寝苦しかったもある。前夜は暗くて周辺の位置関係がよくわからなかったが、フライ代わりのツェルトをめくると、もう目の前にチンネが見えるではありませんか。この三ノ窓のテン場には、昨夜は数張りのテントが張られていたが、明るくなるとほとんど撤収されてしまっていた。この
日も天気良く、登りたい気持ちがどんどん湧き上がってくる。ここまで来たのだからやはりチンネを登ろうといううことになる。でも寝不足疲れもあるので、moriちゃんが作ってくれた朝食を取りながらゆっくりと準備をする。チンネの左稜線は、本当なら十数ピッチのマルチなのだが、ほんのサワリだけ登ることになった。それでも登れるだけで満足々々。12:15K嶋リーダートップで、セカンドkinさん、ico☆ちゃん、バックロープでmoriチャンが最後に登るシステムで、ピナクル手前まで登る。K野さんには雪洞キーパーをしていただき、拡張工事を請け負ってもらった。
出だしのアイゼンは難しく、前つめをかけられる岩が見つけられず、足で登るというより、手にテンションをかけまくって登る。フラットソールだとなんでもないルートが、アイゼンとなると途端にグレードが数段上がってしまう。K嶋さんは、よくこんな怖いところを登るよ。まったく。2ピッチ登ると、左方カンテとの間のルンゼを登りだす。こちらは雪がしまっていて、確実にキックステップすれば、安心して登ることができた。ルンゼをつめていき、本来のルートに戻って来た頃に、ようやくアイゼンが岩に馴染んで来て、登りやすくなってきた。T5手前のピナクルあたりでは、全く無雪期と変わらないような乾いた岩になっている。ベースにいる河野さんとは、稜線上からよ~く見え、ここからでも雪洞拡張工事を遂行している姿が確認できる。2時間ごとに交信。私と坂井さんは、フラットソールのクライミングシューズを持ってきたのだが、時計を見るとすでに18:00を回っていて、履く機会を逸してしまっていた。日没前になってしまったので、ここで登攀は断念し。クレオパトラニードルをうっとり眺めながら下降にはいる。この日もヘッデンのお世話になる。
翌日5/6(土)は、本峰を踏んで早月尾根から馬場島まで下山。省略するが最後の最後の白萩川の手前で真っ暗になり、今回3回目のヘッデン山行となってしまった。
私の理想の登攀スタイルは、ワンプッシュで軽装、スピード登攀を心がけている。でも今回剣のようにデカイ山では、それなりの装備は必要だ。背負って歩ければいいのだが、それによって時間がかかるほどリスキーさを強いられる。K嶋リーダーの懐の大きさと、一度このように決めたら初志貫徹するという強情さには、脱帽でした。でもそれがすべて結果として正解でした。みなさんの強力な「登りたいパワー」を総結集して成功しました。本当にありがとうございました。
帰り道も家に戻ってきてからも、とにかく水分を取りっぱなしでした。とにかくずっと喉が渇いていました。
コースタイム
5月2日 22:30 西武池袋線・小手指駅 集合 22:50 発→川越ICより滑川IC経由
5月3日 →4:30 馬場島着(仮眠)5:30 起床 6:20 発→7:00 ブナグラ谷出合
→7:30 堰堤→8:30 雷岩→10:00 1380m尾根上→12:00 1600mピーク
→14:45 1900mピーク→15:00~18:00→イグルー製作 泊
5月4日 4:40 起床、6:30 発→7:10 2100mピーク→9:30 ニードル
→12:10 ドーム→14:30 ピラミッド→16:00 マッチ箱→18:00 小窓ノ頭
→20:30 小窓ノ王基部下降点→22:10 三ノ窓、22:20~0:40→雪洞製作 泊
5月5日 8:30 起床、11:45 発→12:00 チンネ左稜線バンド取付→5ピッチ登攀
→16:30 T5手前ピナクル群→懸垂4ピッチ→19:30 チンネ取付
→20:00 雪洞帰着 泊
5月6日 4:00 起床、7:00 発→8:40 池ノ谷乗越→9:40 長次郎ノ頭
→10:10 長次郎ノコル→11:10~11:40 剣岳山頂→16:00~16:20 早月小屋
→19:00 ブナグラ谷出合→19:40~20:30 馬場島→21:40 東洋健康ランド 泊
5月7日 6:10 発 滑川ICから川越IC経由→12:10 西武池袋線・小手指駅 解散
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